6月県議会で原発県民投票条例が否決されましたが、様々な課題が残されています。
そこで、大井川知事に質問書を提出し(2020年9月4日)、以下の回答を得ました(2020年10月9日)。
質問1.県民の意見を聴く手段として、県民投票をどう考えるか。
(回答)再稼働については、安全性の検証が終了し、実効性ある避難計画が策定できた段階において、県民の皆様のご意見を聴いていくとしていますが、その方法については、どのような情報を提供し、ご理解いただく必要があるのかも十分に考慮し、最適な方法を選択していく必要があると考えております。
2.県民の意見を聴く方法に関して、いつどのように検討を始めるのか。
(回答)まずは、安全性について、200を超える論点を検証し、また、避難計画について、数多くの課題の解決に取り組んでいくこととしておりますので、県民の皆様に、どのような情報を提供してご意見を聴くのか、具体的な見通しが立った段階で、県民の皆様のご意見を聴く方法を判断してまいりたいと考えております。
3.「県民投票」を願う県民に対してどう応えるのか。
(回答)1、2でご説明しましたように、県では、県民の皆様の安全、安心の確保の観点から、スケジュールありきではなく、安全性の検証を行うとともに、実効性ある避難計画の策定に取り組み、県民の皆様に再稼働について考えていただく情報を提供させていただいたうえで、どのような情報を提供し、ご理解いただく必要があるのか見通しが立った段階で、県民の皆様のご意見を伺う最適な方法を選択してまいりたい、と考えております。
4.「県民の意見を聴く」にあたって、県民への働きかけとして何をするのか。
(回答)1~3でご説明いたしました、再稼働に係る県の判断の進め方や、安全性の検証と実効性ある避難計画の検討の状況について、広く県民の皆様に周知を図るため、県では、今年度から、原子力に関する新たな広報誌を発行し、県広報誌「ひばり」とあわせて県内全域の各戸に新聞折り込みにより配布することとしており、第1号は11月に配布できるよう準備をしております。
また、東海第二発電所から概ね30km圏内の住民の皆様には、別途、避難計画の検討状況を詳細にお知らせする広報誌の発行も同時期に行うこととしております。
まずは、これらの取組により情報提供に取り組んでまいります。
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以上のとおり、知事の回答は、6月県議会における知事意見とほぼ変わらない内容でした。会では引き続き、東海第二原発の再稼働の是非について県民の意思表示の機会を実現できるよう、様々な取り組みを行っていきます。